今回は、人体最大の関節である『股関節』の寝たままで行う簡単ストレッチを紹介していきます。
人間の関節を「歯車」で例えると、大小数多くの歯車があり連動しあって足を上げ下ろし蹴り出すという一連の動作を行っています。
その中でも、大きな歯車である「股関節」が硬く動きが悪くなると日常生活で「しゃがみにくい・開脚しにくい」であったり、スポーツを行う上でも下半身からの力の伝達が上半身に上手く伝わらずにパフォーマンスが低下したりとデメリットが多いです。
特に中年以降の女性に多いのが、「変形性股関節症」と言われる関節症で、
- ・股関節を動かす時にギシギシ音がして痛みを伴う
- ・歩く時に痛みがあり、かばった歩き方になる
などの症状が出て、最悪の場合は手術をして人工関節を入れないといけなくなります。
股関節は構成する骨の大きさもそうですが、それと同じように「筋肉」も股関節を覆うように大小様々な筋肉が前後左右から付着しているので、普段から動かしたり伸ばしたり、血行を良くして歳を重ねてからも可動性を維持していくことで様々な症状を予防することが出来ます。
股関節が分かりやすいように、表面の筋肉は取ってあります。
股関節周囲の筋肉が硬くなると、坐骨神経痛の原因になることもあります。。
そこで大切になってくるのが、股関節のストレッチです。
股関節のストレッチは様々ありますが、今回は多くの人が1度はしたことがあるであろう「股関節を広げる」ストレッチで、1番簡単で効率良く伸ばす方法をご紹介します。
まずは一般的なストレッチ。
あぐらのような体勢で行うストレッチがありますが、股関節や周囲の筋肉が硬いとなかなか膝が床に着くことは出来ません。。
しかも、関節・筋肉が硬いとこのポーズさえも出来ずに膝を床に着けようとさせる力を必死で入れないといけないので、効率が悪くなり、伸ばすことが出来ません。。
そこで、今回紹介するのがうつ伏せのまま寝て行うストレッチになります。
まずは、股関節の動きを慣らすために片方の足から行います。
- 片方の股関節を外側に90度、膝も90度曲げます。(キツければ浅くでも構いません。)
- この際、曲げた足と顔を同じにすると背骨の繋がりで同じ方向を向いてしまい、内転筋(内もも:下図)の伸びが浅くなってしまうので、足と顔は逆にして下さい。
- 顔も股関節同様向きづらければ浅くで構いません。
- この状態で深呼吸を3〜5回行います。
- 片方出来たら、別の片方も行います。
↑が出来たらここからが本番です!
- 先ほどより浅めでいいので両股関節を膝を軽く曲げたまま広げていきましょう。
- この時点で、じわ〜っと両方の内転筋が伸びてくると思います。
- 下半身はこの体勢をキープしたまま、肘から上半身を足先方向へ移動させていきます。
- 内転筋がしっかり伸びてるのを実感出来る所で移動させた肘を固定します。
- その状態でお尻を足先方向へ小刻みに頭〜足先方向へ移動させるように10〜20回動かします。
- 動かし終えると、お尻を足先方向へ伸ばして気持ち良い範囲でじわ〜っとストレッチをかけていきます。(深呼吸を忘れずに。)
- これで股関節のストレッチは終了です。長時間しすぎると戻す時に痛みが出ることがあるので最初は2分位で終わるようにして下さい。
別角度からの図。
「文字なんかじゃ分かるかい!」という方は、手っ取り早く動画でご覧下さい。
最後までご覧頂きありがとうございました!